★★ 民法が得意になる!過去問サクサク○×ドリル<第11号> ★★
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民法総則 <無効・取消し>
【問題】
無効及び取消しに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 無効な法律行為であっても、当事者が無効であることを知りながら追認し
た場合は、常に行為の時にさかのぼって効力を生じる。
2 取り消し得る法律行為は、制限行為能力者又は瑕疵ある意思表示をした者
に限り、これを取り消すことができる。
3 取り消し得る法律行為を取り消した場合は、常にその取消しの時から将来
に向かって効力を失う。
4 取消権は、追認することができる時から5年間これを行わなければ消滅す
る。
5 取り消し得る法律行為を追認した場合は、その追認の時から将来に向かっ
て有効となる。
(行政書士 平成2年第27問 改題)
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今回は行政書士試験の過去問からの出題です。
「無効・取消し」についての知識を問う問題です。
条文(民法119条〜126条)をしっかりと把握できているかどうかが
ポイントになります。
なお、平成12年に民法が改正されたことに伴い、問題文の文言を
若干修正させていただきました。
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【解答・解説】
1× 無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない(民法119条本文)。
ただし、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、
新たな行為をしたものとみなされる(同条但書)。つまり、「行為時」
にさかのぼって効力を生じるわけではなく、「追認時」から新たな行為
として効力を生じるのである。
2× 行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、「制限行為能力
者又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者」に限り、
取り消すことができる(民法120条1項)。
詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、「瑕疵ある意思表
示をした者又はその代理人若しくは承継人」に限り、取り消すことがで
きる(同条2項)。
つまり、制限行為能力者、瑕疵ある意思表示をした者だけでなく、これ
らの代理人(法定代理人や取消権を授権された任意代理人)や承継人
(包括承継人や契約上の地位の譲渡を受けた特定承継人)も、取り消す
ことができる。
3× 取り消された行為は、初めから無効であったものとみなされる(民法121
条本文)。つまり、「取消時」からではなく、「行為時」に遡って当初
から効力を生じていなかったことになるのである。
4○ 取消権は、追認をすることができる時から5年間行使しないときは、時
効によって消滅する(民法126条前段)。行為の時から20年を経過した
ときも、同様である(同条後段)。
なお、追認をすることができる時とは、取消しの原因となっていた状況
が消滅した時である。
(民法124条1項参照:
未成年者
→成年に達した時、
成年被後見人・被保佐人・民法17条1項の審判を受けた被補助人
→審判が取り消された時
詐欺又は強迫によって意思表示をした者
→詐欺があったことを知り又は強迫を脱した時)
5× 取り消すことができる行為は、追認されない間であっても、有効な行為
である。取り消すことができる余地があるにすぎない。よって、追認の
時から将来に向かって有効となるとする本肢は誤りである。
なお、民法は、取り消すことができる行為は、取消権者が追認したとき
は、以後、取り消すことができないとしている(民法122条本文、120条)。
つまり、追認をすることにより、取り消すことができる余地もなくなり、
行為は確定的に有効となるのである。
この意味で、「追認=取消権の放棄」と言われる。
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【発行者略歴】
宅地建物取引主任者資格試験合格
司法書士試験合格
現在、大学・法律系専門学校において講師・教材作成に従事している。
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